現場は宝

「会社の歩き方2002 コンサルティング・ファーム-企業進化の仕掛人たち-」
(出版:ダイヤモンド社)

就職活動向けに書かれた本みたいですが、かなり面白く読めました。

コンサルティング・ファームの歴史やビジネスドメイン、プロセス、コンサルの育てられ方などについての基礎知識やコンサル・ファーム8社についての事例研究などが載っています。


いまさらあたり前・・・とは思いつつ、共感して読める部分が非常に多かったです。

例えば、

(本より引用)
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BBSグループの経営理念は「顧客の利益増加に貢献する」こと。「成功の尺度」は顧客の利益の増加である。言葉だけならさしてめずらしいビジョンではないが、同社が他社と異なる点は、その達成のために「三現主義」とサービスの「定着化」を掲げ、実際に実践してきたことだ。
~中略~
現場を知らずして創造的コンサルティングはできないと言い切る。
「三現主義の『現』とは、現地、現物、現実を指します」経営層へのインタビューは、コンサルティングに欠かせない要素ですが、それだけでは真の課題が見えてきません。現場に何度も足を運び、現場を体感して、現実を把握することが大切なのです。それをしてはじめて、描き出したビジョンと現実とのギャップが見えてくるのです。『現場は宝』なのです」
ただし、コンサルタントの仕事は、そのギャップを報告することではない。ギャップを埋めて現実を改善し、さらに新しい現実を創造する。そこまでできてはじめてお客様に1人前のコンサルとして認められるというのだ。
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その他、コンサルティング・マインドの勉強になる内容がたくさんです。


素朴に思ったのが、コンサルティングにおける論理的思考と、品質管理における思考に共通する部分が多い・・・ような気がする。
うちにある品質管理の本にも、「三現主義」が登場している。
QCにおける問題解決の手法の考え方として、問題とは、目標(あるべき姿)と現状(いまの姿)の差であるとまず定義して、そのギャップを埋めるための活動をするのですが、最近読んでいる経営コンサル系の本にも似たような内容が多く書かれている・・・。


(うちにある品質管理の本から引用)
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問題解決活動は、問題を明確にすることから始まります。これは、あたり前のことのようですが、問題を明らかにせずに、問題の解決に取り組んでいるケースがかなり見られます。問題を明確にするということは、上記の定義からもわかるように、目標と現状を明確にすることです。たとえば、「不良率を下げよう」というだけでは、どれだけ下げるのか、いまの不良率はどの程度なのかが不明確です。目標と現状の一方、あるいは両方が不明確である状態では、問題が明確になっているとはいえません。
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「日経文庫 ビジュアル 品質管理の基本」より
(非常に私が気に入っている本の1冊です♪)

品質管理の考え方は、経営においても活用できそうですね。

品質管理の考え方や手法、非常に好きなんですよね~♪
(標準偏差とかシグマとか、そのへんは聞かないでくださいね(汗)。そのへんの計算とかの理論は苦手~・・・)


製造業経験の思考回路が役に立つ日がくるかしら?(笑)

             記・2006.7.2


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